製造工程

作陶にかかる前に、まずは土作り。
備前焼に使われる源土は数年~数十年寝かせてから乾燥させ、水槽に入れて溶かし、小石や不純物を沈殿させる。
こうして取り出した良質の土を素焼きの鉢に入れて、適度な硬さまで水分を飛ばし備前の土ができる。
土はさらに手で練り、堅さを均等にし「菊練り」と言われる、土の中の空気を抜く作業をする。

ここではロクロを使った作陶を紹介します。
土玉をロクロの中心に置き、両手で下から上へ引き上げ、上から下へ押し下げる。これを「土殺し」という。
次に、土の中心からくぼみをつけ、土を挟むようにして厚みを均一にのばしていく。
形をととのえてから、鹿革とへらを使い縁や表面を仕上げる。

約1日おいて半乾きの状態にし、高台を削り出していく。
そして最後に陶印を・・・
後は、白くなるまで乾燥させ、窯詰めを待つ。

焼きあがりの景色を計算しながら、作品と作品の間に稲わらをはさみ重ねていく。
大小合わせて約2500点~3000点の作品を丁寧に窯に詰めていく。
焼成室は五つ。二人で詰めても三日がかりの作業。
最も神経を使う時。
後は、焚き口を作りながら口をふさいでいく。

備前焼に使う薪は赤松のみ。
最初の四日間は、「もせ取り」といって窯内の湿気を取る。
火入れから六日、上段の焚き口も開け徐々に温度を1000~1100度まで上げていく。
火入れから十日、窯横の焚き口を開け「横くべ」が始まる。
最後の約30時間はぶっ通しで窯の左右の焚き口から薪を投げ込んでいく。
温度が約1200度に達すると最終段階の「炭くべ」。
炎が吹き出す「炭穴」から、細長いスコップを使い木炭を作品の間に埋めていく。
木炭を入れる事により還元がかかり「桟切り」のグレー系統複雑な窯変が生まれる。
完全に炭が熾るのを待って、「炭穴」を閉じる。

火を止めてから約一週間後、いよいよ窯出し。
灰に埋もれている作品を窯から出し、ひとつひとつ全ての作品をサンドペーパーで磨く。
その後、水洗いし、傷や水漏れをチェックする。
このあと、日本酒を塗って仕上げると一段とつやが出る。